福岡県の都市計画区域

都市計画区域の概況

都市計画区域の数

福岡県における都市計画区域の指定状況を見ると、県内にある全60市町村のうち28市23町の計51市町村(県内の約85%)に渡って計14区域が指定されています。全県の都市計画区域数を他の都道府県と比べると、全国で32番目に多い数です。

福岡県で都市計画区域のある市町村の割合

国交省「都市計画現況調査」(令和4年)を元に作成

出典データは時点のもので、以下同じ。東京都区部は東京23区はひとつの市とみなして計上している。現在の市町村数は、市793、町743、村183(北方領土の6村を含めると189)である。

下表は、県内の各市町村毎に、都市計画区域の指定状況を整理したものです。行政区域の範囲へ都市計画区域の指定がおよんでいない市町村については「都市計画区域なし」と記しています。

福岡県内における都市計画区域の指定状況
市区町村区域名と範囲
国交省「都市計画現況調査」(令和4年)を元に作成
北九州市きたきゅうしゅうし
福岡市ふくおかし
大牟田市おおむたし
久留米市くるめし
直方市のおがたし
飯塚市いいづかし
田川市たがわし
柳川市やながわし
八女市やめし
筑後市ちくごし
大川市おおかわし
行橋市ゆくはしし
豊前市ぶぜんし
中間市なかまし
小郡市おごおりし
筑紫野市ちくしのし
春日市かすがし
大野城市おおのじょうし
宗像市むなかたし
太宰府市だざいふし
古賀市こがし
福津市ふくつし
うきは市うきはし
  • 都市計画区域なし
宮若市みやわかし
嘉麻市かまし
朝倉市あさくらし
みやま市みやまし
糸島市いとしまし
那珂川市なかがわし
宇美町うみまち
篠栗町ささぐりまち
志免町しめまち
須恵町すえまち
新宮町しんぐうまち
久山町ひさやままち
粕屋町かすやまち
芦屋町あしやまち
水巻町みずまきまち
岡垣町おかがきまち
遠賀町おんがちょう
小竹町こたけまち
鞍手町くらてまち
桂川町けいせんまち
筑前町ちくぜんまち
東峰村とうほうむら
  • 都市計画区域なし
大刀洗町たちあらいまち
大木町おおきまち
  • 都市計画区域なし
広川町ひろかわまち
香春町かわらまち
  • 都市計画区域なし
添田町そえだまち
糸田町いとだまち
  • 都市計画区域なし
川崎町かわさきまち
大任町おおとうまち
  • 都市計画区域なし
赤村あかむら
  • 都市計画区域なし
福智町ふくちまち
  • 都市計画区域なし
苅田町かんだまち
みやこ町みやこまち
吉富町よしとみまち
上毛町こうげまち
  • 都市計画区域なし
築上町ちくじょうまち

都市計画区域の面積と人口

区域の面積と人口

次表に、福岡県にある都市計画区域の面積と人口の合計をまとめました。令和4年の都市計画区域の総面積は311,214ha(ヘクタール、1haは0.01㎢)で、同区域内の現在人口はおおよそ493万人です。

福岡県における都市計画区域内外の面積と人口
項目都市計画区域都市計画区域外
国交省「都市計画現況調査」(令和4年)を元に作成
現在人口は、住民基本台帳等「住民基本台帳に基づく人口,人口動態及び世帯数」(総務省・毎年1月1日現在)による。人口密度は現在人口の値に基づき筆者計算による。
面積3,112.141,875.50
現在人口493.67万人17.18万人
人口密度15.86人/ha0.92人/ha
面積比と県別順位

下図は、県土の総面積に対する都市計画区域の面積の割合を示しています。県土面積はおおよそ0.5万㎢(令和3年10月)ですので、そのうち都市計画区域が62.4%を占めている計算になります。

他の都道府県と比べると、全国で11番目に広い都市計画区域面積を有しています。

県土面積に対する都市計画区域面積の割合

国交省「都市計画現況調査」(令和4年)を元に作成

人口比と県別順位

下図は、県土の総人口に対する都市計画区域内の人口の割合を示しています。県土人口はおおよそ511万人(令和4年)ですので、都市計画区域の現在人口が96.6%を占めている計算になります。

他の都道府県と比べると、福岡県の都市計画区域内の現在人口は全国で8番目に多い数です。

県土人口に対する都市計画区域内の人口の割合

国交省「都市計画現況調査」(令和4年)を元に作成

人口集中地区の様子

次表に、福岡県にある人口集中地区(DID: Densely Inhabited District)について、その面積と人口を整理しました。表中にあるDID以外とは、県内の総面積(総人口)からDIDの値を控除した値を指します。内訳を見ると、県内DIDの面積は約598.0㎢(ヘクタール換算で59,890ha)で、人口は約378.7万人です。人口密度は63.23人/haとなります。

福岡県にあるDIDの面積と人口
項目DIDDID以外
総務省「国勢調査」(令和2年)を元に作成
面積598.904,387.61
人口378.67万人134.85万人
人口密度63.23人/ha3.07人/ha

下図は、福岡県の総面積に対するDIDの比率(百分率)を示しています。DID面積の県土に占める割合は12.0%で、DID以外の面積が88.0%を占めます。

福岡県におけるDIDの面積比

総務省「国勢調査」(令和2年)を元に作成

同じく人口について示すと、県土の総人口に対する比率は、DIDが73.7%に達し、DID以外の人口は26.3%となります。

福岡県におけるDIDの人口比

総務省「国勢調査」(令和2年)を元に作成

区域内の土地利用

区域区分の状態

面積と人口

次表に、福岡県における区域区分(市街化区域及び市街化調整区域)の決定状況ごとに、それぞれの面積と人口を整理しました。なお、市街化区域と市街化調整区域とを合算した(すなわち県土において区域区分が設定されている)面積は約1,640㎢であり、両区域の現在人口は約392.1万人になります。

このうちの市街化区域に注目すると、面積が61,565ha、現在人口が370.9万人、計画人口が372.1万人、人口密度は60.25人/haです。これらを他の都道府県と比べると、面積は全国で9番目に広く、現在人口は9番目に多い数です。

福岡県における区域区分の状態ごとの面積と人口
項目市街化区域市街化調整区域
国交省「都市計画現況調査」(令和4年)を元に作成
面積615.651,024.50
現在人口370.90万人21.18万人
人口密度60.25人/ha2.07人/ha
面積比と県別順位

次図へ、県下にある区域区分の面積を県土全体に対する比率として整理しました。県土面積はおよそ4,988㎢ですので、区域区分が32.9%を占めている計算になります。内訳は、市街化区域が12.3%、市街化調整区域が20.5%になります。なお、都市計画区域の全体から市街化区域や市街化調整区域を除した区画は、県土の29.5%です。

福岡県における区域区分ごとの面積比

国交省「都市計画現況調査」(令和4年)を元に作成

人口比と県別順位

次図は、県内の区域区分の人口のを県土人口に対する比率として整理したものです。県はおよそ511万人ですので、区域区分の人口が76.8%を占める計算になります。内訳は、市街化区域が72.6%、市街化調整区域が4.1%になります。都市計画区域の全体から市街化区域や市街化調整区域を除した区画の人口は、県土の19.9%です。

福岡県における区域区分ごとの人口比

国交省「都市計画現況調査」(令和4年)を元に作成

用途地域の状態

用途地域の決定状況

下表に、福岡県の都市計画区域内における用途地域の決定状況を示します。県内にある用途地域の総面積は、県土全体の15.8%にあたる79,040.0haを占めています。

福岡県の都市計画区域内における用途地域の決定状況
項目面積
国交省「都市計画現況調査」(令和4年)を元に作成
「住居系」は第1種低層住居専用地域、第2種低層住居専用地域、第1種中高層住居専用地域、第2種中高層住居専用地域、第1種住居地域、第2種住居地域、準住居地域、田園住居地域、「商業系」は近隣商業地域、商業地域、「工業系」は準工業地域、工業地域、工業専用地域の用途地域をそれぞれ小計している。
住居系55,296.2ha
第1種低層住居専用地域16,349.5ha
第2種低層住居専用地域2,212.1ha
第1種中高層住居専用地域9,437.8ha
第2種中高層住居専用地域1,015.1ha
第1種住居地域22,016.2ha
第2種住居地域3,451.1ha
準住居地域814.4ha
田園住居地域0.0ha
商業系6,324.0ha
近隣商業地域2,098.0ha
商業地域4,226.0ha
工業系17,419.8ha
準工業地域8,116.6ha
工業地域2,431.7ha
工業専用地域6,871.5ha
合計79,040.0ha

用途ごとの面積比

下図にて、県土における土地の利用状況を整理するために、用途地域全体においてそれぞれの用途地域が占めている面積比を示しました。13種類の用途地域とともに、それらを「住居系」「商業系」「工業系」といった土地の使途に注目してグループ化し小計しています。内訳は、住居系が70.0%、商業系が8.0%、工業系が22.0%となっています。

福岡県における都市計画区域内の用途地域の面積比

国交省「都市計画現況調査」(令和4年)を元に作成

住居系や商業系、工業系の別は既出の通り。「住居地域」は第1種住居地域、第2種住居地域、準住居地域、田園住居地域、「中高層住居専用地域」は第1種中高層住居専用地域、第2種中高層住居専用地域、「低層住居専用地域」は第1種低層住居専用地域、第2種低層住居専用地域、商業A区域は商業地域、商業B区域は近隣商業地域、「工業A区域」は工業地域、工業専用地域、「工業B区域」は準工業地域の用途地域をそれぞれ小計している。